【会員限定】オンラインセミナー「グルーミングと日常の健康チェック」開催レポート

オンラインセミナー「グルーミングと日常の健康チェック」

【開催日時】2026年8月8日(土)20:00~22:00頃

【講師】一般社団法人日本チンチラ協会 会長 鈴木理恵

【会場】オンライン開催(Zoom)

セミナー開催について

2026年8月8日(土)、JCA会員様を対象としたオンライングルーミングセミナーを開催しました。

グルーミングというと、「ブラシやコームを使って毛並みを整えること」を思い浮かべる方も多いかもしれません。

しかし、チンチラさんの身体に触れることは、毛並みを整えるだけではなく、皮膚や被毛、身体の状態を確認し、普段との小さな違いに気づく機会にもなります。

今回のセミナーでは、グルーミングの基本的な考え方や方法を、実際にチンチラさんに協力してもらいながら実演。

さらに、日常生活の中で確認しておきたい身体のチェックポイントや、高齢になったチンチラさんとの暮らしについてもお話ししました。

グルーミングは何のためにするの?

セミナーではまず、チンチラさんにとっての「グルーミング」についてお話ししました。

チンチラさんの被毛は非常に密度が高く、換毛期などにはたくさんの抜け毛が被毛の中に残ることがあります。

一方で、グルーミングの方法はひとつではありません。

ブラシやコームを使う方法だけでなく、普段撫でたり触れ合ったりする中で、手で被毛を整えたり、浮いた毛を取り除いたりすることも立派なグルーミングです。

特に、ブラシやコームが苦手な子に無理をさせる必要はありません。

その子の性格や年齢、身体の状態に合わせながら、飼い主さんとチンチラさん双方にとって負担の少ない方法を見つけていくことが大切です。

実際のチンチラさんでグルーミングを実演

今回は、実際にチンチラさんに登場してもらい、身体の支え方や触れ方、被毛の確認方法などを実演しました。

手で被毛をかき分けたり逆毛方向に撫でたりしながら、抜け毛を取り除く「手櫛」の方法をはじめ、ブラシやコームなどを使用する場合の扱い方、毛玉を見つけた際の対処方法などを紹介しました。

また、グルーミング中にチンチラさんが動いてしまったり、じっとしてくれなかったりすることもあります。

「きちんと座らせなければ」
「最後までやらなければ」

と考えるのではなく、その子の様子を見ながら無理をせず、できる範囲で少しずつ行うことも大切です。

実演では、モデルのチンチラさんたちの性格や反応の違いも見ていただきながら、それぞれの子に合わせた接し方についてもお伝えしました。

手櫛・グルーミング実演(モデル:7歳・マイコーくん)

毛玉や被毛の汚れを見つけたら

密度の高いチンチラさんの被毛は、場所や状態によって毛が絡んだり、毛玉になったりすることがあります。

セミナーでは、毛玉を見つけたときの確認方法や、被毛をほぐす際の考え方、必要に応じた毛玉のカットについても実演を交えて紹介しました。

また、お尻まわりなどの被毛が尿などで汚れてしまった場合についても触れ、被毛の状態だけを見るのではなく、「なぜ汚れているのか」という原因にも目を向けることの大切さをお話ししました。

グルーミングを日常の健康チェックに

今回のセミナーで特にお伝えしたかったことのひとつが、グルーミングを日常の健康チェックにつなげることです。

普段から身体に触れていると、

「いつもと少し違う」
「こんなところに何かある」
「以前はなかった変化がある」

といった小さな変化に気づきやすくなります。

被毛や皮膚だけでなく、耳や耳の付け根、目、口元、手足、陰部、お尻まわりなど、日頃から確認しておきたいポイントについても、実際のチンチラさんを見ながら紹介しました。

毎日すべてを細かく確認する必要はありません。

普段のコミュニケーションや部屋んぽ、グルーミングなどの時間を利用しながら、「いつもの状態」を知っておくことが、変化への早い気づきにつながります。

耳の付け根のチェック

高齢のチンチラさんとの暮らし

チンチラさんの寿命は長く、JCA会員様の中でも10歳を超えるチンチラさんは珍しくなくなってきました。

年齢を重ねるにつれて、若い頃と同じように見えていても、身体や生活には少しずつ変化が現れることがあります。

今回のセミナーでは、高齢になったチンチラさんについて、身体の変化だけでなく、ケージ内のレイアウトや室温などの飼育環境についてもお話ししました。

年齢だけで一律に生活を変えるのではなく、その子自身の動きや体調、これまでの生活を見ながら、必要に応じて少しずつ環境を調整していくことが大切です。

モデル:14歳・ラムちゃん
講義中うとうと…
その場でいただいた質問にも回答

セミナー中は、Zoomのチャットを利用して参加者の皆さまから随時ご質問を受け付けました。

グルーミングの方法だけでなく、

  • 抱っこが苦手な子への対応
  • グルーミングの頻度
  • 毛玉や被毛の汚れ
  • 部屋んぽ
  • 砂浴び
  • 高齢のチンチラさんとの暮らし

など、日々一緒に暮らしているからこそ生まれるさまざまな疑問が寄せられました。

また、チャットでいただいた爪についての質問では、生後5か月のチンチラさんにもモデルとして登場してもらい、実際の爪を見ながら説明しました。

ダイヤモンドヤスリを使った爪とぎの実演

一つの質問からさらに話題が広がる場面もあり、ほかの飼い主さんの疑問や経験を共有することも、オンラインセミナーならではの学びの時間となりました。

セミナー終盤には、生後5か月のダリーくん・ダールくんも登場しました。

グルーミングモデル・マイコーくんの息子兄弟 ダリー&ダール

セミナー後のアンケートより

セミナー終了後に実施したアンケートでは、たくさんの回答をいただきました。

「今回のセミナー内容は参考になりましたか?」という質問には、回答者全員が「とても参考になった」と回答されました。

中でも特に多くの反響があったのが、「手櫛」によるグルーミングです。

ブラシやコームを使うことだけがグルーミングではなく、普段の触れ合いの中でもできることを知り、

「手櫛でOKなのが嬉しい」
「無理にブラッシングしなくてもよいことが分かった」
「セミナー中に実際にやってみたら、少しだけでもかなり毛が取れた」

などの感想が寄せられました。

また、毛玉のカット方法やグルーミング用品の使い方、身体のチェックポイントなど、実際のチンチラさんを見ながら確認できたことも参考になったとの声を多くいただきました。

モデルのチンチラさんたちが動いたり、それぞれ異なる反応を見せたりする様子も、実際の暮らしに近い実演として好評でした。

今後知りたいこと・開催してほしいテーマ

アンケートでは、今後さらに詳しく知りたい内容についても、たくさんのご意見をいただきました。

特に多かったのが、高齢・シニア期のチンチラさんについてです。

高齢期に起こる変化や注意点、中高齢期から気をつけておきたいこと、健康維持などについて、さらに詳しく知りたいという声が寄せられました。

そのほかにも、

  • 抱っこが苦手な子を安全に抱く・捕まえる方法
  • アンゴラチンチラのグルーミング
  • 多頭飼育でのチンチラ同士の距離の取り方
  • 日常的にできる健康観察
  • ケージや身近な用品による事故
  • ケージの掃除方法
  • 部屋んぽの時間や環境
  • チンチラさんとのコミュニケーション
  • 外出・移動時の装備
  • 食事
  • ペットロス

など、さまざまなテーマについてご要望をいただきました。

また、オンラインだけでなく、現地でのグルーミングセミナー開催を希望する声もいただいています。

皆さまからいただいたご意見は、今後のセミナーや協会活動の参考にさせていただきます。

最後に

グルーミングには、「こうしなければならない」というひとつの正解があるわけではありません。

ブラシが好きな子もいれば苦手な子もいます。
長く触られることが平気な子もいれば、短い時間で終わらせたほうがよい子もいます。

大切なのは、その子の性格や身体の状態を見ながら、無理なく身体に触れる機会を持つこと。

そして、その時間を毛並みを整えるためだけではなく、「今日もいつも通りかな?」と確認する時間にしていただけたらと思います。

日々触れ合う飼い主さんだからこそ気づける、小さな変化があります。

今回のセミナーが、愛チラさんとの毎日のコミュニケーションと健康管理に少しでもお役立ていただけましたら幸いです。

ご参加くださった皆さま、またアンケートにご協力くださった皆さま、ありがとうございました。

なお、本セミナーの動画は、後日、会員限定動画セミナーページ にて公開予定です。