2023/06/25オンライン防災セミナー・中級編『風水害から守る術』でいただいたご質問・ご感想

今年は会員様向けに一歩踏み込んだ中級編として、2023年6月25(日)オンラインチンチラ防災セミナー『風水害から守る術』を開催いたしました。セミナー受講後にお答えいただいたアンケートの結果やご意見・ご感想と、講師からのひとことを掲載させていただきます。

【会員限定】オンライン防災セミナー・中級編『風水害から守る術』

【開催日時】2023年6月25日(日)21:00〜22:00

【参加者】30名

【講師】一般社団法人日本チンチラ協会 副理事長 中川佐和子

受講者アンケート結果

(1)今回の防災セミナーはチンチラさんとの生活において参考になりましたか?
(2)今回の防災セミナーに参加されて、防災意識は高まりましたか?


防災セミナーを受けてのご質問と回答

Q.被災時に水道が止まった場合、チンチラの飲み水は人間用のペットボトルで良いのでしょうか?

必ずしもチンチラ用、ペット用でなければいけないわけではなく人間用のものでもかまいません。

但し、成分にお気をつけ下さい。チンチラは軟水と呼ばれる水が適しています。phは中性の7以下、硬度は100以下のものを準備してあげてください。人間用の物の中にはphが8以上や硬度の高いアルカリ水もございます。

また、避難所で配られる水をペットに与えることを、よく思わない方もいらっしゃいます。避難所利用予定で水の配給があるとしても、チンチラ用の水は予め準備しておくことをお勧めいたします。

Q.多頭飼育で避難時に、1匹1キャリーが現実的に難しいのですがどうするのが良いでしょうか?1キャリーに2匹入れる練習などをしておく方が良いですか?

理想は、自宅避難できる環境で生活することです。多頭飼育は、動物だけでなく動物の用品や人間の用品も持ち出す必要があり現実的には難しい場合が多いです。その為、津波・火山噴火・川の氾濫・土砂災害などの可能性がない土地で新耐震基準のできれば鉄骨の建物に住むこと。これが皆さまやチンチラさんの命を守る一番よい方法です。

しかし、それぞれの事情で逃げなければいけないエリアに住まわれている場合もあるかと思います。少しでも負担を減らすために1キャリーに2匹入れたい場合の提案ですが、仕切りを設置するのはいかがでしょうか?2匹仲良くなれる場合もありますが、チンチラは相性の見極めが難しく無理に一緒にしてしまうと、お互いがストレスを感じたり、場合によっては殺し合いの喧嘩になることもあります。災害時など動物病院も閉院するような時に怪我や体調不良は危険ですので、上手くいくか不安がある場合は1つのキャリーを2つに分ける対策が良いのではないかと思います。

実際に使っているスタッフから画像を借りました。画像のライトキャリーは頑丈でメッシュになっているので区切り板を設置する事が可能です。このプレートは22.5cm×22.5cmで厚さは1mm、上部はR加工(丸みのあるカット)されています。縦が少し足りなかったそうでマットを詰めて完全に塞いでいるそうです。3mmくらいの穴を4箇所あけて針金で固定しても良さそうですね。

「アルミプレートオーダー加工」で検索していただければ、いくつかの会社が1枚からでも作ってくれるようです。災害時だけでなく少しの移動や通院時にも活用出来ますので必要な方は作ってみるのも良いですね。

ご意見・ご感想

受講者アンケートでいただいたご意見・ご感想をいくつかご紹介させていただきます。

防災に関する具体的なお話を聞けて、大変為になりました。金銭的に難しいものもありましたが、どのような準備ができるかを広く知ることで、自分にできることは何かを考える機会になりました。定期的に聞きたい内容です。ありがとうございました。

(an様)

停電時の対応が実施するのに分かりやすく説明して頂けたので、今後実際に対応しやすいです。最近スマートリモコンやペットカメラを導入したばかりだったので、その辺りのお話はとても興味深く聞いていました。

(ゆりお様)

普段、地域の事や家の電気周りなど、夫に任せきりでいました。
今回の防災セミナーをきっかけに、漏電した場合に我が家ではどうなってしまうのかなど、家族で話し合ってみようと思いました。
ローリングストックも賞味期限に気付いてからあわてて消費&買い足しが多いので、そちらも管理できるようにがんばります。

ポータブル電源やスマホからエアコン等の操作などとても参考になったので我が家も検討します。


ブレーカーなど知らなかったことが多く勉強になりました。ありがとうございました。

防災意識は持っているつもりでした。
外出先で被害に会うことも想定していましたが、準備物がまだまだ足りないと気付きました。
持ち歩き用のグッズを更に用意しようと思います。
あと、保冷用に冷凍庫の検討もしないといけないなと思いました。
防災意識を持っているつもりでも、準備が足りないこともあるので、今回このようなセミナーを受ける事が出来て本当に為になりました!!
ありがとうございます!!
チンチラさんを守るためにも、今後もセミナーに参加したいです!!

(KOKO様)

初級編よりも踏み込んだ内容となり防災意識が高まりとても参考になりました。また多頭飼いのため現実的に人数分のキャリーや荷物を持って避難出来るのか悩んでいたためライトキャリーを仕切る方法や、荷物を見直して実際に移動できるのかなど我が家でも一度試してみたいと思いました。貴重なお話ありがとうございました。

セミナー担当講師からひとこと

オンライン防災セミナー講師を務めました中川です。

今回の防災セミナーに関しましては、昨年度皆さまより頂きました感想をもとに内容を2部に分けてお伝えいたしました。過去2年間、とても大切な内容ということから必ず話してきた災害に向けた対策と準備の項目を初級編として分けました。

初級編は全ての方に必ず知っておいてほしい大切で基本的な内容ということで、会員の皆さまには常に見ていただけるようサイトの会員限定ページに掲載いたしました。

▼【会員限定動画】防災セミナー・初級編(夏対策)
https://chinchilla.or.jp/2023/05/31/14753/

また、非会員の方に関しましても期間限定・有料ではございますが公開いたしました。

そして、オンラインセミナーでは中級編『風水害から守る術』と題しまして、これからの季節に多い落雷や台風で起こる一時的な停電への対策、万が一浸水した場合どんな手順で何をしたら良いのか、普段からできる災害への備えについて具体的にお話しさせていただきました。

各家庭、人の数も違えば動物の数も違います。家屋の広さや様々な条件も違います。私にできることは災害時の対策として、こういう事ができますよ。という紹介にすぎません。大切なのは、そういった術やパターンを知った皆さまが、それぞれの家庭で可能な対策を考え準備しておくことです。今回、初級編・中級編を受講された皆さまが、これを機に防災や減災を再認識し、いざという時に困らないように可能な準備をしていただけることを願っています。

最後に、セミナー終了後のアンケートにいただきましたたくさんの感想を全て読ませていただきました。嬉しいお声が多く、また初級編・中級編と内容を分けた試みも良かったようなので、次回冬対策も必ず知っておいてほしい大切で基本的な内容は初級編、更に踏み込んだ応用を中級編として、お話しさせていただこうと思っています。

これからも皆さまと皆さまのチンチラさんのためになるセミナーを考えていきたいと思いますので宜しくお願いいたします。

オンライン防災セミナーを受講いただきました皆さま、アンケートにお答えいただきました皆さま、どうもありがとうございました。

(副理事長 中川佐和子)