オンライン防災セミナー開催レポート(2021年6月26日開催)

2021年6月26日(土)20:00~21:00に開催された、【会員限定】オンライン防災セミナー[夏対策](講師:三重県支部長 中川佐和子)の開催レポートです。

⇒ 受講者アンケートでご質問いただいた内容への回答やアンケート結果はこちら

オンラインセミナー開催レポート

6月26日開催の「オンライン防災セミナー 夏対策」にご参加いただきました会員の皆様、ありがとうございました。

近年は台風や地震だけでなく、ゲリラ豪雨や竜巻での被害も増えてきているので、たくさんの方がご参加くださり、皆様の防災意識がより強くなっていると感じました。

事前メールでご案内させていただいた、チンチラさん用と飼い主さん用の災害準備チェックシートを事前に各自お手元にご用意していただき、セミナーではお申込み時にご質問のあった内容を組み込みながら進めて下さいました。

[参考] チンチラと防災対策

セミナーの内容

防災セミナーでは、

  1. 災害とは?
  2. 被害の想定
  3. 想定される被害への対策・準備
  4. 被災した際の行動の想定・準備
  5. 長期的避難生活の想定

上記5つのテーマに分けて、お話をしてくださいました。

1.災害とは?

災害には「天災(自然災害)」と「人災」の2つがありますが、今回のセミナーでは「天災(自然災害)」時についての内容になります。

※天災(自然災害)の種類:暴風・竜巻・豪雨・豪雪・洪水・崖崩れ・土石流・高潮・地震・津波・噴火・地滑り など

2.被害の想定

(1)ハザードマップの確認

自身や自宅に起こりうる災害を知る事が大切。

各自治体や国土交通省が運営する「ハザードマップポータルサイト」等を事前に確認する。

ハザードマップポータルサイト

(2)具体的な被害を想定する。

例えば…

  • 床上浸水しないか?
  • 物流は止まらないか?
  • 家具や窓は動いたり割れたりしないか?
  • ケージは動かないか

等が想定できる。

3.想定される被害への対策・準備

(1)想定した被害の対策

1階のみ水に浸かるなら・・・

⇒ 2階がある場合は1階ではなく2階にケージや備蓄品を置く様にする。

特に重要になってくるのがケージが動かない様になっているか。

自作ケージや重量が軽いラビットケージ(※)を使用していたり、キャスター付きやラックに上下2段に積んでいる方も多くみられます。

災害を実際に体験された方からのお話を聞きますと、これらのケージは壊れたり、落下したり、大きく動いてしまう可能性が高いです。

⇒ ケージの置き方や固定の仕方を改めて確認してみると良いでしょう。

※チンチラさんに適したケージは、チンチラの基本『チンチラさんのケージとケージレイアウト』のページでご紹介しています。

(2)自身に必要な備蓄品や避難バッグの準備

災害準備チェックシートを使用しながら特に質問の多かったものは具体的に解説。

災害準備チェックシートの説明

チンチラさんの物は配給ゼロだと思っていた方がいい

⇒ 備蓄は1ヶ月分、持ち出しは可能なら1週間(最低3日分)

●『お水』について:災害時には物資不足で人間用の物をペットに分ける事をよく思わない方もいる

⇒ 事前に準備しておく事がトラブル回避にも繋がる。(チンチラさん用には軟水が好ましい) 等

4.被災した際の行動を想定・準備

(1)避難をした方が良いと考える場合に、決めておかなければいけないこと
  • 避難所の場所(避難先)
  • ペットの受け入れの可否
  • 避難のタイミング
  • 避難時の役割分担
  • 集合場所

ハザードマップをみながら避難所を選ぶポイントや避難の仕方、タイミングを解説

避難場所を選ぶポイント

❶ 自宅から近いところ
❷ 一時避難所よりも避難所
❸ 水深がより低いところ
❹ どんな手段でどのルートでいけるか
❺ 同行避難よりも同伴避難

警戒レベルいくつで自分の行く予定の避難所が開設するかを知っておく事も大切。

(内閣府「新たな避難情報に関するポスター」)
(2)在宅避難の方が良いと考える場合、準備しておかなければいけないこと
  • 温度(湿度)管理  
  • 生活に必要な物の備蓄

停電時にできること

発泡スチロールで作った簡易スポットクーラーや缶かんを使用した保冷グッズを実際に検証した資料や南関東オンラインオフ会で使用した自宅にある保冷剤を使用してどのくらい適温を維持できるのかを環境やキャリー別に実験してみた結果を資料とともに解説。

※受講者アンケートでのご質問があり、「6/26オンライン防災セミナーでいただいたご質問への回答」ページでは簡易スポットクーラーの作り方や、より簡易な冷気プレートのご紹介も掲載しています。

5.長期的避難生活の想定

日本の環境にチンチラさんは不向きな生き物なので被災した際に浸水や停電した状況で飼育するのはとても困難。

  • 被災状況に応じて長期的に飼育出来る場所の避難先の確保
  • 仲間との助け合い

最後に

お住まいの地域やご自宅の状況、家族構成、チンチラの匹数等々によって、避難の仕方や準備する持ち物も変わってくると思います。

皆さんの愛チンチラさんを守るために、色んな状況のシミュレーションを事前に考えて、最大限の準備をしておく事がとても大事になります!

☆ハザードマップで確認を
☆備蓄品は多めに
☆避難バックは持てる分を
☆停電対策
☆避難先の確保

改めて見直し、足りない部分は事前に確認&準備しましょう!

レポート担当から

講師をつとめて下さった三重県支部長の中川佐和子さんは、今回のセミナーのために防災に関するたくさんの事を調べてきてくださり、とても勉強になるセミナーでした!

セミナー終了後は改めてご自宅のチンチラさんの災害セットやケージ、キャリー等を見直した方も多いのではないでしょうか。

長くなってしまいましたが…今回参加出来なかった会員の方にも参考になればと思います!

南関東からの開催レポートでした。

(南関東エリア サポーター 齋藤)