東海・中国・四国・九州 [第2回]オンライン座談会詳細レポート

2021年03月13(土)【東海・中国・四国・九州会員様限定】第2回オンライン座談会を開催いたしました。各地域支部長のケージレイアウト写真なども多く掲載しています。座談会の途中の質問・回答集など詳細レポートをお届けいたします。(熊本支部長レポート)

オンライン座談会詳細レポート

【開催日時】2021年3月23日(土)20:30〜21:55

【参加者】9名
(エリア内訳:岐阜県 1名、愛知県 1名、三重県 2名、広島県 1名、山口県 1名、福岡県 1名、宮崎県 1名、熊本県 1名)

【テーマ】①ケージのレイアウトについて(事前に撮影していたスタッフのケージ写真をスライドで紹介)、②事前受付の質問について、③その他のご質問

①ケージレイアウトについて(事例紹介)

三重県支部長
使用ケージ:SANKO イージーホーム80ハイ
  • 飛び降り防止のため中央にメッシュステージを配置して2階建てにしている。
  • ステージの間隔を約20cmにして床まで1度に下りたり、ケージの端から端まで飛び移ったりしないようにしている。
  • ステージをたくさん付けてジャンプをする時に手足のどちらかがステージに乗っている状態にしている。
  • 上記のセッティングにした理由は壁蹴り防止のため。興奮してケージの中を走った際にケージの側面を足で蹴ったり、手で押したりすることで手足が挟まる事故に繋がる可能性があるため(扉の隙間やメッシュトンネルの金具などは注意が必要)。
  • ケージの中を走らせないセッティングにするために、隙間を広くとらない、階段やスロープをつけて歩いて移動できるようにした。また、ステージをたくさん付けてケージを上から見た際に床が見えない配置にすることでケージ内を激しく走り回ることはなくなった。
  • 床材をウッドチップにしている。ウッドチップにした理由は、樹脂マット使用していた時は穴から落ちなかったおしっこがおしりやしっぽの付け根について不衛生だったため。また、ウッドチップは毛が絡み付くため毛の舞い上がりも防止できる。おしっこの吸収もいいため、おしりやしっぽの付け根が汚れることがなくなった。
ウッドチップは掃除の度に換えていますか?
おしっこをする場所は決まっているため湿っているところだけ交換している。大掃除の時に全換えしている。

熊本県支部長
使用ケージ:KAWAI コンフォート60ハイルーフ+タワー+アーチルーフ
  • 牧草を上と下の2か所に設置している。以前は下だけに設置していたが、2か所に設置することで牧草を食べる量が増えた。
  • 上から見た時に床が見えないようにステージを配置している。中央にロフトを付けて真下に落ちることがないようにしている。また、小さいステージをたくさん付けて一気に上り下りしないようにしている。
  • 夜に部屋んぽの時間をしっかりとっているのでケージの中に回し車は設置していない(事故防止も含めて)。
  • 多頭飼いのため、ケージの間は板で仕切ってお互いの姿が見えないようにしている。
  • 砂浴びの容器は常設せず、部屋んぽの時だけ入れている。
  • 脱走防止のため小窓にはナスカンを付けている。
コンフォート60ハイルーフ+タワー+アーチルーフの高さはどれくらいですか?
大体120cmくらいと思われる(実際に測ってみると全体(車輪含)が120cm、床からは110cmありました)。

愛知県支部長
使用ケージ:KAWAI コンフォート60ハイルーフ+タワー+アーチルーフ(2つのケージをメッシュトンネルで連結させている)
  • ケージをメッシュトンネルで繋いでオスメス(避妊去勢済)一緒に同居している。
  • ステップ等をらせん状に配置して床が見えないようにしている。
  • 体格や性格に合わせて大きいステップを多めに配置し、その隙間をSANKOの小さいステップで埋めるようなレイアウトにしている。
  • 2つのケージをメッシュトンネルで繋ぎ、隙間の部分はフェンスで脱走防止をしている。
  • ご飯をステップの上から食べる子がいるため、ステップやテラコッタの上に乗って牧草が食べられるように位置を調整している。
  • マイカヒーターと寄り添いヒーターをつけている。ヒーターのコードは齧られないようにケージの裏側を下につけないように這わせている。
  • ケージの上に物があったほうが安心するため、年中大きめの布を被せている。
ケージを接続しているメッシュトンネルはどのように固定していますか?
メッシュトンネルのねじをケージの扉に付けている(実際に接続部分を見せていただく)。

前川理事長(三重県)
使用ケージ:KAWAI コンフォート80
  • ケガをして左足の踵から先を切断する手術を受けた子をお迎えしたため、ケージは高さが低いものを使用している。
  • 踵をつけて歩き回るため、トンネルやステップにネックウォーマーを巻いて足に負担が掛からないようにしている。上から下に飛び降りても下のマットで衝撃が吸収されるようにしている。
踵の切断面は毛が生えずに肌が見えている状態ですか?
肌が見えている状態です。
これまで踵からの出血はありましたか?
今まではない。部屋んぽの時にキッチンマットや年中こたつの敷布団を敷いており、あまり床面を走り回らないように気を付けている。11歳でもよく走り回る子だが、よく見えていないようで、配置などを覚えて走っているため、基本的にはレイアウトを変えないようにしている。

その他ケージについての質問

うさ暖の寄りそいヒーターを齧るため、オススメのカバーや設置方法があれば教えてください。
◎コードのカバー(プラスチック部分)はあらかじめ剥がしている。

◎コードを引っ張り込もうとするため、コードが出る部分を針金でケージに固定している。

◎マイカヒーターは外付けのため本体を齧られる心配はない。

◎寒さ対策として壁側に断熱材を貼ることで壁からの冷気を抑えることができる。
事故防止のために回し車は設置しないほうがいいですか?
◎走るのが好きな子に関しては撤去してしまうとストレスになる可能性がある。

◎新しいものに替えた時は注意が必要(回し方や足を挟みそうな場所がないかよく観察する)。

◎フライングソーサーは背骨に負担が掛からない。サイズが小さい回し車は姿勢が悪くなるため背骨に負担が掛かる。大人のチンチラは直径40㎝以上のサイズがよい。

◎SANKOのメタルサイレントはバーの部分に挟まる可能性があるため注意が必要。

◎回し車の上に乗ってケージとの隙間に挟まった事故もあるため、上には入り込めないようにレイアウトするとよい(上にステップを配置するなど)

②事前受付の質問について

布を齧る子がいるため、対策をしている方はいらっしゃいますか?
◎素材によって齧るものと齧らないものがある。毛の長い生地は齧られにくい。

◎いきなり新しいものをケージに入れると執着して齧るため、設置する前に1~2週間ほど部屋んぽの時に出して遊ばせている(自分の匂いがつくことで安心する)。新しいものに興味がなくなってからケージに設置している。また設置した初日は好きなおもちゃを入れて興味を分散させている。
ライトキャリーのレイアウトについて教えてください。

◎三重県支部長の例
側面に給水機と牧草入れ、中にハンモックを付けている。外側は被せるタイプのカバーを使用している。側面の扉はナスカンを付けて開かないようにしている(脱走防止のため)。床がメッシュになっているため、病院で尿検査が必要な時はマット(シート)を外しておくと採尿が簡単にできる。

◎愛知県支部長の例
2匹で移動する時はライトキャリーを使用している。中に小さいステップとハンモックを付けている。床はマットを敷いている。持ち手のプラスチック部分はタオルを巻いて齧られないようにしている。
1匹で移動する時はライトキャリーSを使用している。中にウッドステップを付けている。
遠出する時はアトラスキャリーを使用している。中にハンモックを付けて、床はプラスチックのためマットを敷いている。

③その他の質問

病院で検査をして健康状態に問題ないと言われたがうんちの匂いが気になる。
◎チンチラのうんちが臭くない理由は胃腸の乳酸菌の数が少ないから。胃腸を整えるために乳酸菌を与えているチンチラはバクテリアがいなくてもうんちが臭くなることがある。

◎お迎えした時に体臭とうんちの匂いがあったが、病院で処方された薬(マイトマックス)を1年ほど飲んだら匂いが治まってきた。

◎体質もあるため、調べた上で異常がないのであれば匂いは問題ないと思われる。

◎腸内の悪玉菌が増えて常在菌のバランスが崩れることが原因の場合もある。悪玉菌の中には炭水化物を栄養源にしているものがあるため炭水化物摂取量(小麦、トウモロコシ、芋類など)を減らすことで改善することもある。
齧り木やステップを齧らなくなったことが気になる。
◎牧草食べる時に歯を使っているため、必ずしも齧り木を齧る必要はない。歳をとってくると興味を持たなくこともある。

◎前歯の不正咬合で齧り木を齧らなくこともある。ケージを噛んで揺らしたりする子は神経が悪くなったり、歯が折れたりすることで前歯がずれて噛み合わなくなることがある。正常な前歯の表はオレンジ~黄色、裏側が白。神経が悪くなっていたり、折れていたりすると歯が白くなることがある(カルシウム不足でも白くなる)。
病院でカルシウムが不足を指摘されたが、カルシウムを補うためには何を与えたらいいですか?
◎ペレットにアルファルファをかけている。ペレットや牧草にもカルシウムは含まれているが、カルシウム単体では体に吸収されないため、ビタミンDを一緒にとる必要がある。

◎明日葉やタンポポなどの野草はカルシウムが多く含まれている。

◎カルシウムの吸収率をあげるために日光浴させる方法もある(日に当たることで体の中でビタミンDが生成されるため)。例えば日が当たる場所で部屋んぽをする。もしくは10分ほど日の当たる場所にケージを置いておく(温度や湿度が上がると危険なため見守りは必要)。

(レポート:九州エリア 熊本支部長)